全国大学院特集

早稲田大学大学院 経営管理研究科
私立(共学)東京 ワセダダイガクダイガクイン

修了生インタビュー

最新知識や発想力、ビジネスメソッドを身につけ、
実践してきたビジネス戦略を理論から裏付けたかった。
今、日本企業のグローバル戦略提案に生かしています。

早稲田大学ビジネススクール
(早稲田大学大学院 経営管理研究科)2021年3月修了
●中西 美鈴(なかにし みすず)さん
1998年3月、上智大学法学部法律学科卒業。同年4月、日本アイ・ビー・エム株式会社入社。現在、同社、IBMコンサルティンング事業本部パートナー。2019年4月早稲田大学大学院経営管理研究科に入学し、同大学院研究科を21年3月に修了。同研究科で学びあったゼミ生と担当指導教員とによる共著に、『イノベーションの競争戦略:優れたイノベーターは0→1か? 横取りか?』。

日本企業の
グローバル戦略支援に従事

中西美鈴さんは、大学卒業後に入社した日本アイ・ビー・エム株式会社で、日本企業のグローバル展開を支援するコンサルティングを行ってきた。
「多様な業種の日本企業に対し、グローバル展開の事業戦略策定と実行支援をするコンサルティングです。例えば、電気機器の販売シェアをナイジェリアで拡大したいとか、ヨーロッパ8カ国で建機の販売シェアを拡大したいなどの要望に応えてきました。事業戦略の検討では、現地消費者の声や製品使用実態の収集と分析、競合他社の優位性検証などを行い、クライアントに望ましい製品機能や販売チャネルの見直し提案などを行います。
当社は世界175カ国近くに拠点を構えていることから、日本企業が対象にしたい国・地域の当社現地スタッフと協働し、市場調査や戦略構築を行っています」
中西さんは入社後、日本を拠点にしてコンサルティングを行ってきたが、2015年にタイへ海外駐在となった。
「製造グローバル・ビジネス戦略室を立ち上げて、製造業を中心にする現地日本企業に、タイを含めた東南アジア諸国におけるビジネス戦略の提案を担当しました。提案内容は、顧客接点強化や販売強化、生産対応などが主なテーマです」

修士論文のテーマは
仕事に結びつく課題に

2年間にわたるタイでの現地経験を経て、日本に戻ってきたときに、中西さんは早稲田大学ビジネススクール(WBS)への入学を考えた。
「日本に戻って全世界戦略を展開する大手グローバル企業を担当することになり、これまでに実践してきたビジネス戦略を理論面から裏付けたかったことと、新しい企業ステージ創出を目指すクライアントの要望に応えるための最新知識や発想力、ビジネスメソッドを身につけたかったからです」
現在、自動車メーカーのモビリティ・サービス事業や全社DX(デジタルトランスフォーメーション)の提案を、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどを拠点にするグローバル社員とチームを組んで検討を進めている。
「WBSの授業は、ケーススタディ、講義をした上での質疑応答、チームを組んでのワークショップと多彩で、思考しながら最新知識を吸収していくことができる形式になっており、一つひとつが身についていくという感じです。指導にあたる教授陣は、ビジネス界とアカデミック界それぞれの分野で活躍する指折りの方々ばかりですし、学生は多様な業界で経験を積んできた方が多いことから、議論などを通して得られる知識は自ずと幅が広がっていきます」
授業を通して、自分では気づけなかった視点や考え方を身につけられたことが大きな収穫の一つだと話す。
「修士論文のテーマは、製造企業がサービスビジネスで成功するための影響要因とし、私が仕事でクリアしなければならない課題について研究しました。ものづくりをしていた企業がどのようにサービス事業も含めたビジネスモデルに転換できたのか、成功した製品例の要因を分析し類型化しました」
修士論文を作成する上でゼミ担当教授の丁寧な指導のほか、ゼミ内での中間発表が役立った。
「論文の中間発表では、ゼミ生から幅広い意見が出され、とても参考になりましたし、議論することも多く、レベルの高い思考訓練にもなりました。修了後も、教授陣から最新の論点を伺う『WBS修了生のための特別講義』や、ゼミの教授・OBOGとの研究会があり、継続して学び続けられる機会に感謝しています」
クライアント企業の事業の方向性をどのようにするか、業務執行責任者と検討する責任あるポジションにある中、身につけた知識や発想力を生かしている。
「日本企業は技術力が高いですが、その技術をマーケットの人々が望む形にした製品やサービスづくりに結びつける必要があります。人々の行動変容は早いですし、行動変容を先取りするような戦略提案をしていきたいと思っています」

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