法科大学院ガイド

日本大学法科大学院
私立(共学)東京 ニホンダイガク

司法試験合格者メッセージ

実務家教員・奨学金制度充実、好立地で夜間に学べる日本大学法科大学院。
政策、法制立案の経験を糧に、社会を強くする法曹を目指す。

●三葛 敦志(みかつら あつし)さん
日本大学法科大学院 既修者コース2020年3月修了
(取材時:第75期司法修習生)

高校時代のフランス留学後、大学時代は、国際社会の諸問題を考察するために国際政治や国際法などを学び、卒業後は証券会社に就職しました。同社では、国際金融マーケットの展望に欠かせない景気動向調査やマーケット分析を担当していましたが、国の政策や制度、国民の暮らしに直接役立つ仕事に就きたいと思うようになり退職。参議院議員の政策担当秘書を約3年間務めました。市民目線に立った政策立案の大切さを改めて痛感し、その後、地元の市議会議員を約10年、その後再び、国会議員の政策担当秘書を8年務めたりしました。
私が日本大学法科大学院に入学して、法曹資格を取得しようと思ったのは、法解釈と法政策に精通し、社会的な弱者と言われる方々にも光を照らすことのできる法曹ひいては政治家を目指したいと思ったからです。国民や市民が何を求めているのか、それを実現する政策はどうあるべきか、そして、政策を実現する法令はどのように構成されるべきか、法律家としての基礎をしっかりと築き社会をしなやかに強くしたいと考えます。
日本大学法科大学院で学ぶことにしたのは、派遣裁判官や派遣検察官、弁護士、元司法研修所教官や元司法試験考査委員などを含む教員陣から、法律実務と法理論を手厚く学べること、授業料全額相当額等の奨学金制度が充実していること、アクセスがよく仕事をすませてから通学することができる昼夜開講制度が整っていることを総合的に判断したからです。
市議会議員を務めていた時代に、法科大学院を修了した経験があったことから、既修者コースを選択しました。

基本的な理論、原理・原則の理解を定着させる授業。
図を用いて法理論の全体像を把握する指導も。

既修1年目は、法律基本科目のそれぞれについて、基本的な理論、原理・原則の理解を定着させていくことに重きが置かれた講義と演習形式の授業が中心で、既修2年目になると、演習で取り上げる事例問題がより強くアウトプットを意識したものとなります。
授業には、法的な思考パターンを高めていくソクラティック・メソッドが取り入れられ、教員との、そして学生同士でのやりとりを通じ学び合うことができました。事例問題における妥当な法的解決策について、関連する条文や判例などを踏まえながら、思考しなければなりませんが、授業中におけるこの反復のおかげで、ぼんやりとしか理解できていなかった部分が浮き彫りになり、そこをしっかりと補うことができました。また、法理論がどのように構成されているのか、図で示される授業・図を書く授業もあり、法理論構成の全体像と各法理論の相関が理解しやすく、とても参考になりました。
図をもって法理論の全体像を俯瞰するという手法は、いずれの法分野においても応用することができ、事案解決に向けて論点とそれに関連する判例や条文の関係について、頭で考えたことを整理することにも役立ちました。自習の際にも、例えば判例百選民法すべてを図にするなど多用しました。
自習室には各学生専用の半個室の机が整い、予習・復習に集中して取り組むことができます。他の学生の熱気を感じながらの勉強は、集中力が自ずと高まり、効率的でもありました。私は仕事の関係で参加できませんでしたが、自主ゼミ活動も活発で、さまざまなバックボーンを持つ社会人が気の合った仲間と弱点克服に取り組んでいました。

司法試験では、法的な視点から事案を理解できる力、表現力、体力が大切。
法曹として、証券会社勤務、政策担当秘書、市議会議員の経験を生かしたい。

司法試験で求められる力は、事案を分析して法的な視点から適切に理解することができる力と表現力、そして戦い抜くための体力です。判例の趣旨や条文を闇雲に覚えるのではなく、基本的な理論や原理・原則と照らしながら、事案に含まれる特殊性などを踏まえて理解することが大切です。文章表現にあたっては、基本書や予備校本に書かれていることをつなぎ合わせたような表現ではなく、自分のものにした法的思考力をもって、事案解決のための法理論をしっかりと構成し、分かりやすく、端的に表現することが重要だと思います。また、長丁場の試験になりますから、体力を養っておくことも欠かすことができません。
社会人生活が長いことから、これまでの経験を生かし法曹として、社会をしなやかに強くしていきたいと考えています。政治の世界で20年過ごしてきたことから政治業界に精通した法曹として活動することや、フランス留学経験や証券会社勤務経験を生かした活動にも挑戦してみたいと思っています。

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