法科大学院全国統一適性試験を、2018年は実施せず
2018年度入学者までの法科大学院の入学者選抜プロセスにおいては例年6月に実施されてきた「法科大学院全国統一適性試験」の受験を必須としてきたが、2019年度入学者選抜においては同試験結果を利用する法科大学院が減少したことから、2019年度入学者選抜のための同試験は実施されなくなった。
これにより、いずれの法科大学院を受験する場合においても同試験を受験する必要はなくなり、志願者の負担が軽減されることになった。
ただし、「法科大学院全国統一適性試験」は2019年度入学者選抜に向けた試験を実施しないことになったものの、2020年度入学者選抜に向けた試験を行うかどうかについては未定になっているので、注意が必要だ。
法科大学院全国統一適性試験とは
法科大学院全国統一適性試験は、法律知識ではなく、論理的な判断力、分析力、長文読解力、表現力といった法曹の基礎といえる力の測定を目的にしている。試験はそれぞれの力を測るために4分野からなり、試験方式は、判断力、分析力、長文読解力を測る問題が多肢択一・マークセンス方式で、表現力を測る問題は論述式になっている。
出願者の多いロースクールでは適性試験の成績を含めた書類審査により実質的な一次選抜を行ったり、適性試験成績の下位15%程度を目安にした入学最低点基準制度を取り入れるロースクールが多いので、できれば適性試験でハイスコアを目指したい。
適性試験は対策を講じてもスコアアップにつながらないとされているが、独特の出題形式のため、過去の問題に目を通しておくのが得策だ。「量が多いためにすべてをこなせなかった」などの声が聞かれるだけに、どのぐらいのペースで問題を解くべきかなど、試験時間と出題量の関係を意識して過去問に取り組みたい。
同試験は、法科大学院協会と日弁連法務研究財団などからなる適性試験管理委員会が主催している。
- 参考)
- ●法科大学院全国統一適性試験2017年の受験要項
- ●法科大学院全国統一適性試験の過去問
- ●法科大学院全国統一適性試験の実施結果
- ●法科大学院全国統一適性試験の出願書類申込み先
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