法科大学院ガイド

ロースクール入試対策のABC

  1. ロースクール入試対策の第一歩は、目指す法曹像を固めること
  2. ロースクールで法曹を目指すマイプラン作り
  3. ロースクール入試の時期
  4. >法科大学院 全国統一適性試験は実質的廃止
  5. ロースクールの過去問
  6. ロースクールの未修者試験
  7. ロースクールの既修者試験

STEP6法科大学院未修者試験の対策

未修者試験は、多様な人材を受け入れるための試験

法律を学んだことのない人でも法曹を目指せるように、法科大学院では未修者コースを設けている。法律以外の知識や専門性を法曹として生かせるようにしている。社会で生起する法律事案の解決策を導くためには法律知識だけでなく、経済学、理工学、医学などにかかわる知識や経験などが求められることが多いだけに、多様な専門性を持つ社会人や学部生が法科大学院で学べるチャンスを積極的に確保している。

そのため未修者試験は、法律知識の有無を測ることが目的になっているわけではない。あわせて各受験者の専門知識を測ろうとしているわけでもない。いずれの分野を学んだ人に対しても、公平になるような試験問題になっている。

高い課題意識と考える力、表現力を養っておく

未修者試験として、小論文試験と面接試験を課す大学がほとんど。小論文試験では、法科大学院全国統一適性試験(2019年度入学者試験から実質的廃止)の出題意図が、論理的思考力、分析力、文章読解と表現力にあったように、これを一歩進めた応用的・総合的な力を測ろうとしている出題が多い。法曹に向けた勉強が法科大学院入学後に始まることになるが、法曹の仕事は、書面を読んだり、文章を書いたり、相談事案を法に照らして解決策を導くなど、物事を考えることが多いだけに、小論文試験でも、法律知識を除いた基本的な思考力を測ろうとしている。


また、法曹が取り組む法律事案の解決策を導くには、社会でどのようなことが問題となっているのか、社会を見つめる洞察力やバランス感覚も求められる。格差社会の問題はどうなっているのか、市場主義経済は行き過ぎなのか、福祉はどうあるべきかなど、高い問題意識を持っていなければ適切な法的解決策を導きにくい。未修者試験では、こうした将来のことを見越して、受験者の社会に対する課題意識を問う出題内容が多くなっている。新聞、雑誌、ニュース番組などを通じて、日ごろから事件に含まれるテーマが何なのか、自分であればどう対処するか、考えるトレーニングを積んでおきたい。

面接試験では、法曹を目指す動機やどんな課題意識を持っているのかが問われるので、自己分析とともに社会に対してどのような考えを持っているのか、しっかりまとめておくことが何よりの対策になる。

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