「なりたい」がかなう大学・短大特集

音楽学分野ガイド

人間の精神的な営みや文化を理解しつつ、創作、演奏、教育の場で生かせる音楽力を養う

大学は、音楽と人間や文化に対する関心を広げることで、楽曲を解釈できる力と表現技術を高められるようにし、音楽を将来へ生かせる人材の育成に努めている。音楽の専門性を高めるにあたっては、器楽、声楽、作曲、指揮といった専攻に分かれて学んでいくことになる。
楽器専攻では、打楽器・管楽器・弦楽器などのオーケストラに欠かせない楽器をはじめ、ピアノやオルガン、日本の三味線や尺八・琴、シンセサイザーなどの電子鍵盤楽器など、学べる楽器の種類は多岐にわたっている。いずれでも、楽器の演奏方法や表現技法を高めることを目的に、各楽器の特性を学びながら、演奏技術を磨いていく。 声楽専攻では、オペラやミュージカルに欠かせない歌唱について総合的に学ぶことができる。歌唱力だけでなく、外国の楽曲を歌うためにイタリア語やドイツ語などの語学力も高められる。
作曲専攻では、多様な音楽作品を作れるように、音楽理論と作曲技術の両面から学べるようにしている。楽器がどのような音を奏でるのか、各楽器が生む音色の特徴の理解も重視している。学べるジャンルは、クラシックからポピュラーミュージック、映画音楽など、多様に広がり、興味に応じて深められる大学が多い。
指揮専攻では、オーケストラの指揮者の育成を目的に、楽曲がどのような時代に作られ、何を訴えかけようとしているのか、楽曲の理解力の向上を重視している。また、オーケストラは多くの演奏者から構成されているため、演奏の調和のとり方が鍵になるが、各楽器の音色を理解するとともに、適切に演奏者を導けられる力の養成を重視している。人間的な魅力を磨き、音楽に対する知識と考えを深めていく。
音楽の可能性を広げる試みとして、「音楽療法」の研究が進んでいる。音楽が人に与える影響を利用し、認知症患者などの治療に役立てる試みで、心身に障害を持つ人のリハビリテーションに音楽を役立てている。こうした音楽の新しい試みなどは、社会ニーズが高い分野だけに、今後さまざまな研究を通して発展していくことが期待されている。

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