「なりたい」がかなう大学・短大特集

経済学分野ガイド

人の生活すべてにかかわる経済の「謎」を解くカギを手に入れられる学問。社会の幸福と公共の福祉の向上にも応用する

「経済学」は、モノやサービスといった付加価値を持った「財」の移動のあり様について、客観的に把握・分析し、全体的な傾向を理論的に明らかにすることを目的にしている。「財」の所有者は、世界であり、国、地域、企業、人であることから、経済学の分析対象もそれに準じたグローバルとなる。世界や国といった大きなくくりから分析するのをマクロ経済学、人といった小さなくくりから分析するのをミクロ経済学から構成され、複数の理論モデルを使って、分析対象の動向を明らかにしていく。
経済学における理論モデルとは、「モノの値段が上がると、消費者はモノの購入を手控える→そのお金は貯金にまわる→生産者はモノの価格を下げることで購買意欲を喚起する→貯金したお金をおろし、モノを購入する」といった思考の流れを指し、複数の理論を重ね合わせながら、世界の経済動向などを読み解いていくのが醍醐味と言える。
一国の経済メカニズムを解明するマクロ経済学では、所得や金利、物価動向、雇用バランスなどがテーマになり、企業と消費者の関係を学ぶミクロ経済学では、需要と供給の関係(価格と消費)などが主なテーマになる。
また、限られた資源をいかに有効活用し、どれだけ新しいモノ(価値)を生産し、社会でどう分配していくべきか、利益は誰が受け取るのか、といった視点から社会を見つめるのも経済学らしい思考方法の一つ。モノやサービスを社会に行き渡らせたり、世界から貧困をなくすにはどうするべきかといった、社会の幸福と福祉の向上にも経済学は役立っている。
多くの大学では、マクロ経済学やミクロ経済学などの経済学の基礎を学んだ上で、「金融論」「財政学」「労働経済学」「計量経済学」などの専門分野を学ぶことになる。就職先の間口が広い学問分野とも言える。

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