法科大学院ガイド

法科大学院【基礎理解講座】

6基礎法学・隣接科目群とは?

基礎法学・隣接科目群は基礎法学分野と隣接法学分野から構成され、基礎法学分野として、「法哲学」「法史学」「法社会学」「比較法」などの科目を配している法科大学院が多い。法学に関連するさまざまな学問を学ぶことで、法の深い理解を促す目的がある。外国法に関する科目もあり、グローバル時代にあってアメリカ法、EU法、アジア法など、国際取引実務に欠かせない法律基礎を固めることができる。

隣接法学分野は、公共政策、経済学、政治学、心理学など、法学以外の学問分野に関わる、法実務を行う上で身につけておきたい基礎教養の養成を目的にしている。


法学未修者であれば、基礎法学分野で法の成立した背景や社会的な影響、日本の法律の特殊性などを基礎教養として身につけておくことが大切になる。法学既修者であれば、隣接法学分野を身につけることで、幅広い専門知識と教養を持った法曹を目指すことができる。

 

この科目群には、法科大学院の特色が出やすく、国際性がセールスポイントの大学であれば充実した外国法科目をそろえている。総合大学であれば、学内の他学部・大学院の協力を得て、多彩な科目を用意している。


「法哲学」や「法史学」と聞くと、実務とかけ離れている科目で、司法試験に関係ないと思われがちだが、一概にそうとは言えない。「困っている人を救済するとはどういうことか」「正義とは何か」「法と人はどうあるべきか」など、根源的な問題を考えることで、法解釈の幅を広げる力を養えるからだ。これまでの判例にない新しい事案に遭遇した時、解決策を導くのに役立つ基礎を確立することができる。

法科大学院ガイド

PAGE TOP