法科大学院ガイド

法科大学院【基礎理解講座】

10予習・復習と学習支援は?

法科大学院の授業は、全受講生が予習してきていることを前提に進められ、考え違いをしている点やもっと注意するべき点などを、双方向・多方向型授業(ソクラティック・メソッド)で確認していく。
法科大学院は少人数教育だからといって、司法試験に合格するためのテクニックを手取り足取り教えているわけではない。授業には、先生から教えてもらうという姿勢ではなく、自分の考え方が適切かどうかを確認するといった姿勢で臨む必要があろう。予習をせずに出席することもできるが、それでは教育効果は上がらない。先生の解説や指摘、クラスメートの意見を聞いて、それを覚えても本当の法的思考力は身につかない。

授業に際しては、授業で扱う範囲について判例や参考文献などを調べ、設問に対する自分なりの意見をまとめておく必要がある。予習に多くの時間を割くことをためらってはいけない。

 

法科大学院の各校は、自習室・自習スペースを完備し、学生が学習しやすい環境を整えている。また、若手の弁護士を中心にTA(ティーチング・アシスタント)を配置しているのが一般的だ。TAは、学生が自習する中で分からないことについて気軽に相談できる存在で、予習や復習の方法を含めて、授業で不明だった点などを確認することもできる。


さらに、「自主ゼミ」や「勉強会」を積極的に行っている人が司法試験合格に結び付いている。学生自身がテーマを決めて自主的に集まり、互いに課題を出し合い議論をする自主ゼミが法科大学院では盛んだ。また授業前に集まり、1人で勉強して分からなかった点などを確認し合ったりしている。中には教員にお願いし自主ゼミに参加してもらうこともあるようだ。こうした積極的な学習姿勢がロースクール生には欠かせない。

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